【SHISEI の、いいもの】RESTFOLK の日傘

SHISEI では毎年、初夏の訪れとともに日傘をリリースしています。
国産のみを扱う RESTFOLK ブランドで、傘の生地や材質にこだわり、熟練の職人の手によって作られているのが特徴です。そのぶん一般的な日傘に比べると、決してお手頃な価格とはいえないと思います。しかも少量しか生産できないため、商売としては厳しい部分もあります。しかし、私たちはこの日傘のプロダクトを大切にしたいと考えています。

日本は傘の国

みなさんは、日本が世界にも類がないほどの傘大国だということはご存知でしょうか。
国内における傘全体の年間消費量は約 1 億本にものぼり、その消費量は世界一といわれています。
日本での傘の歴史は古く、日差しを避ける「日傘」として日本書紀にも登場し、そのあと降水に対して使うことが多くなっていきました。
江戸時代になると紙と竹による和傘が作られ、日傘も同じ時期から一般的になっていきます。
傘はやがて日本独自の文化を育み、浮世絵で季節の移ろいや人々の情緒を表現するために描かれたり、歌舞伎などの伝統芸能では粋な仕草の象徴として使われるなど、傘は実用性以外の面でも日本人には欠かせないものとなっていきます。

ちなみにヨーロッパではもともと傘を使う文化がほとんどなく、傘の使用が一般化したのは 17 世紀頃からといわれています。今でも携帯用の日傘に限っていえば、日常的に使用する風習自体がなく、日傘を使う習慣があるのは世界でも日本だけだといわれています。

廃れていく傘への意識

とはいえ現在の日本の傘についていえば、約 1 億本もの消費量のうち 6000 – 7000 万本はビニール傘で、9 割以上は中国からの輸入品に頼っています。一方、傘は落とし物や廃棄が多いことでも知られており、年間 24 万本以上が拾われて届出があるにも関わらず、実際に遺失届が出されるのは約 4 千点にしか過ぎません。拾得数に対する遺失物届数の割合は、財布は 106.5 %、携帯電話は 158.3 %に対し、傘ではわずか 1.6 %に留まるなど、日本では身近で安価に傘が購入できる一方で、傘を大切にするという意識が低い国となってしまっています。

特にビニール傘は分解しにくいためリサイクルが難しく、廃棄の際は各自治体とも金属部品の再利用や樹脂部品の焼却処理は行わずに、ほとんどを無処理で地中に埋め立てているという実態もあり、地球環境への悪影響が懸念されています。

※出典:財務省貿易統計警視庁 遺失物取扱状況(令和2年中)

日傘の大きなメリット

さて、そんな傘のなかでも、日傘には「日陰」を作り出して涼をとる効果以外に、直射日光の有害な紫外線から肌や目を守ってくれる効果があります。
もともと日傘には、綿や麻など天然素材の生地が張られてきました。これは天然のUVカット効果があることに加えて、太陽からの熱線を繊維の内側に蓄え、裏まで熱を通さないという天然素材ならではの特長があるためです。
一方、紫外線をもっとも防ぐポリエステル生地などの化学繊維は、素材自体が熱を帯びるので、その輻射熱(ふくしゃねつ)で頭上が暑くなってしまいます。ここ数年は地球温暖化や猛暑による、日射病や熱中症の危険性も軽視できません。
そこで私たちは、紫外線を防ぎ、通気性がよく暑くなりにくい天然素材の生地を使うようにしています。

傘生地へのこだわり

特に、織物の産地として知られる兵庫県西宮市の「播州織(ばんしゅうおり)」によるジャガード生地を SHISEI ではよく使用しています。
播州織は糸を先に染め、染め上った糸で柄を織る「先染織物」という手法が特徴で、染色した経糸と緯糸の配置を計算し、さまざまな織模様を表現してくれます。播州織には、産地である播州地域にもともと染色に適した軟水が豊富なことや、江戸時代中期には温暖な気候を生かした綿花栽培が盛んだった背景などもあり、かれこれ 200 年以上の伝統があります。
日本人の暮らしに根付いてきた日傘を作るうえで、こういった国内の地場産業である生地は手作りの傘と相性が良く、傘を開いたときに美しく映えます。

また、私たちがプリント生地ではなく織生地にこだわっている理由として、開いた傘を内側から見ても柄の美しさを感じていただけるようにしたい、という思いがあります。プリント生地の場合、外側は良く見えても内側はただの裏面で、使用中は柄や風合いを感じられなくなってしまいます。暑い日や天候が悪い時でも、傘の内側が外側同様に美しい傘であればきっと気持ちよく使っていただけると思います。

職人の手で丁寧に

RESTFOLK のロゴを刻印したプレートを留めているところ。

傘はこの機械化の時代には珍しく、今でもほとんどの工程で人の手を必要とする製品です。
たくさんのパーツによって作られており、生地、骨、ハンドル以外にも、細かいパーツを合わせれば 40 ~ 50 点にもなります。そのため丈夫さを備えつつも、非常に繊細でデリケートです。
これらを熟練した職人の手作業によって、生地の裁断や縫製・貼り付けや部品の取り付けにいたるまで、手間と時間を掛けて生産していきます。

生地の伸びやすさや厚みによって、職人の感覚を頼りに張り具合を調整していきます。

持ち運ぶのは、私らしさ

こうして出来上がる日傘は、私たち自身も毎回届くのを楽しみにしています。
長傘は、中棒に木目がきめ細やかで耐久性にも優れた樫を使い、天然竹材に「焼曲げ加工」を施した上品なハンドル、開いた時のシルエットが美しくなるような工夫など、随所にこだわりを忍ばせています。
さらには便利な折り畳み傘、デザインを凝らしたフラワーエンブロイダリー生地を使った晴雨兼用傘など、実際に手に取って使ってみたくなるものばかり。

一人でも多くの人に、開くたびに気分が高揚するような、自分のお気に入りの日傘を見つけていただけたら幸いです。そして、日本の文化でもある傘や日傘をなるべく長く使い続けることで、環境問題にも配慮していけたらと思います。

▶︎▶︎ RESTFOLK の日傘こちら


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